2006 |
09,21 |
«ふと考えた»
わたしは、物事考えていると、どんどん道がそれて結局はじめに考えていたことと違うことを考えていたりもする。
今日はこの間ふと、思ったことを小説風に仕立ててみました。が、わたし文才ないので出だし10行もいかずに飽きると思います。
メモ的な感じで書いたので、読み物ではないですね(・ω・`)
暇があったら見てみてください。
終わった後、余計なところをはしょれば3行ですむような話だね。とか、言わないでおくんなましぃ。・゚・(ノε`)・゚・。
その国では、皆思いやりに溢れていた。
ある星の、ある島国とは正反対の国だった。
若者達はそろって、老人達の支援をし、
老人達もまた、若者達を敬い生きている。
「他の国が、生から死へと時間が流れていくのなら、この国では死から生へと時間が流れていくのよ。」
カフェで出会った女性が、いつだかそう教えてくれた。
出国する日、国の歴史博物館に立ち寄った時、やっとあの言葉の意味がわかった。
館長は、いつか出会った女性だった。
「あら、あなたは・・・」
「こんにちわ。館長さんだったのですね」
「ふふ・・・中、案内しますよ」
「お願いします」
まず案内してくれたところには、モノクロのどれも心地の良くない写真や書物が置かれた展示室だった。
「この国もね、昔は酷く荒れていたのよ。他の国のように戦争やクーデターや・・・それはもう手の付けられないような事件ばかりが起こってた。今のようにお年寄りに席を譲るなんて、そんなの誰も考えたこともなかったの。でもね、それじゃいけないってみんなで話し合ったの。そうして、長い年月をかけて今の国が出来上がったの」
「そういえば、この国に入国してから一度も騒ぎを耳にはしませんでした」
「そうでしょ?それもこれも、すべてはここから始まったの」
次に案内された場所には、あるプロジェクトの成り立ちが紹介されている展示室だった。
「リバース・サイクル」
彼女は、そう口にすると少し笑みを落とした。
「リバース・サイクル・・・ですか?」
「そう。この国には争いが多すぎたの。そのほとんどが、若者が老人に対して敬いの気持ちもない、卑劣で残忍な犯罪ばかりだったの。それを抑制するために国が話しあい、結果ある装置が作られたの。それがこの、リバース・サイクル」
奥のほうで明かりが1つ何かを照らしだすようについた。
白く丸みを帯びた長方形の箱型の装置。扉はガラスになっており、中の様子が伺える。
「国の結論はこうだった。若者が老人に対しての思いやりが少ないのは、彼らが老人の苦しみを理解していないからだ。歩くことも、走ることもままならないことがどれだけ大変なのか・・・。だったら、その苦しみを理解させてから大人にすればいい。」
「それって・・・」
いつだか彼女が教えてくれた言葉を思い出した。
「これは、老人から若者へと成長させるための装置なの」
「老人が産まれる、ということですか?」
「そうよ。他の国で女の赤ちゃんが生まれるなら、この国では老婆が産まれるわ」
「国にしては、ずいぶん単純な思い付きですね」
「でも、成功したわ。この国は今安定しているし、犯罪も抑制された・・・そして今に至る。ざっとこんな感じ」
北門―――
「ようやく、館長さんがおっしゃっていた意味がわかりました。出国する前にスッキリできて良かった」
「こちらこそ、最後にここへ寄ってくれて嬉しかったわ。また来てくださいね」
「その時には、館長さんも"大人"になっているんですかね」
「ふふっ。きっとそうね」
「では、また」
「さようなら」